ショパン王国のショパン知らず

ポーランドといえば、「ショパン」。
西洋のクラシック音楽が人々の生活に深く浸透し、一大ブームとなった浅野温子主演のトレンディドラマ『101回目のプロポーズ』では、名曲「別れの曲」をバックに武田鉄也が「僕は死にましぇ~ん」と絶叫してから、「今ではかなりの日本人が「ポーランドといえばショパン」「ショパンといえば『別れの曲』」を連想するのではないかと思います。

ところがね、ヨーロッパやアメリカの、それもかなり若い人に、
「日本じゃクロサワがナンバーワンなんだろ。ミフネは本当に良い俳優だ。君は『三四郎』と『用心棒』と、どっちが好みだい?僕はもう何十回も『七人の侍』を見たよ」
などと言われて、腰が抜けそうになるように、ポーランドの人にとっても『ショパン』は、日本人が「ショパン、ショパン」と連呼するほど、ショパン命ではないようです。私の知る限り・・。
もちろん、ショパンの音楽を愛し、誇りに思っておられますけどね。

私も彼と初めて会った時、お国が「ポーランド」と知った瞬間、「ショパン!ショパン! ショパン!」と連呼したものです。だってポーランドといえば、「ワレサ議長」と「ショパン」ぐらいしか知らなかったから。
ポーランド人なら、ポーランドが誇る世界の作曲家ショパンの隅々に通じているに違いない!
そう思った私は、まるで「日本人はみんなクロサワのファン」と思い込んでいる欧米の映画マニアと変わりないですよね。

実際、日本のクラシック・ファンがメッカ巡礼のごとく崇め奉るショパン・コンクールも、ピアノ教室に通う生徒が必ず憧れるショパンのノクターンも、ドラマや映画で耳にタコができるほど聞いた「別れの曲」も、ポーランドの方にとっては、
「へー、そんなに人気があるの?」
てなもんです。ズッコケ。

私なんぞは、ポーランドの人々は皆、国民的教養として、学校でショパンの音楽を学ぶものと勝手に思い描いていたものですから、彼の口から、
「『ショパン・コンクール』?聞いたことないなあー。僕の回りの人も、そんなの知らないって言うよ」
と聞かされた時は、
「この人、ポーランド人じゃなーい ☆α==(・・#)」
なーんて、一人で腹かいてました。。。

とはいえ、私も黒沢彰さんの作品なんて、『乱』以外は見たことがありません。
そのくせ、私が日本人だと分かると、「クロサワ!」と寄ってくる諸外国人のなんと多いこと。
以前、黒沢監督の熱烈なファンが運転するポーランドのタクシーに乗った時には、道中、わけのわからないポーランド語でしこたまクロサワの話をされた上、帰り際に、
「日本人とクロサワの話が出来て光栄だ。クロサワは実に素晴らしい」
というような言葉まで頂戴して、ホント、困惑しちゃいましたよー。

黒沢彰さんの話をされてまごつく日本人がいるように、ポーランド出身だと名乗る度に、「ショパン!」と言われて、困惑するポーランド人も多いんだろうなあと思い巡らす私。

それでも、ショパンコンクールは圧巻ですよ。

予選が始まると、TVとラジオで、朝から晩まで生中継。

視聴者からのご意見も聞き応えがあります。

自分の予想と審査員の見込みとどこまで共通するか、客観的に比べてみるのも面白いかもしれません。

- ショパンコンクール 会場(TV中継より)-

ショパンコンクール

- 演奏者の様子 -

ショパンコンクール

記:03/02/17 (月)

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Posted in ポーランドの暮らしと文化 Tags:  / 2月 17日,2003年

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